豊潤なる企業―内部統制の真実





















≪著者≫

鳥飼 重和

≪問い≫

どうすれば人生に豊潤さを追求できるのか

≪概要≫

経営者でもサラリーマンでも法律的な意味での社会常識=リーガルマインドを身に付けることは、個人や企業の成長のためにも、一種の社会生活上の護身術としても、必要最小限の社会常識となると思われる。

加えて、「豊かさ」という社会的成功に、個人における心の満足である「潤い」を加えてこそ、真の成功といえるのではないだろうか。このような人間的成功に社会的成功を加えることで、真に成功した人生といえるのだろう。

1. 取締役の責任について、厳格化の方向性

会社法などは「自由の拡大」と「規律の強化」をセットにしている。取締役は法的責任に関しては提訴される可能性は高くなるし、提訴された場合の敗訴の確率も高くなる。それだけでなく従来であれば責任追及されなかったと考えられる場合にも、責任追及される可能性が高くなる。その結果、内部統制の一環として取締役に対する規律の強化に関する環境整備が進む。

例えば会社法によって、経営の必要性に応じた事業再編を重要にできるようになるような経営の自由が著しく拡大した。ところが同時に経営者に対する規律の強化をしている。企業は徹底した情報開示を求められ、おのずと物を言う株主は取締役に注文をつけられるようになり、取締役をコントロールしやすくもなる。

2. 内部統制の目的

内部統制の目的は企業価値の向上である。内部統制を怠たり不祥事が起きると、企業内部の腐敗により企業価値が大きく棄損される。したかがって経営者が企業価値を向上させる役割を果たすには、経営管理としての内部統制システムを構築して、不祥事によって企業が被る恐れのある致命的損失を未然に防止し、あるいは、不祥事が生じた場合の損失を最小化する努力が必要となるであろう。

そうであれば、法律によって規制されるまでもなく、経営者は主体的・自律的に経営管理としての内部統制を堅固に構築すべきである。内部統制システムの整備に関しては、会社法と金融商品取引法の二つの法律で規律される。その点に関して、法務担当者やコンプライアンス担当者、財務担当者の問題ではなく、中核は経営者自身の問題である。

3. 経営理念による経営が本当の内部統制

組織の成長原理である「自助の精神」に基づく経営を実践しているからである。企業における経営理念は、通常は創業者の自助の精神を示している。経営理念は、企業を創業して、その企業が社会にいかなる有用な価値をもたらすかの創業の志、つまり立志=自助の精神を宣言するものだからである。そうであるから経営理念に基づく経営は必然的に企業の恒久的な成長を保証することになる。そして経営理念は経営の方針、つまり内部統制の方針を示している。

≪こんな人におすすめ≫

・経営者

内部統制を法律の点から記載している点が面白い書籍です。

≪併せて読みたい書籍≫


8回の閲覧

©2019 by 広島県呉市初のコワーキングスペース~ブシツ~。