新・日本の経営





















≪著者≫

ジェームズ・C・アベグレン

≪問い≫

21世紀の日本企業が維持・活用すべき「日本的経営の強み」とは何か

≪概要≫

知識とは個人の信念が真実へと正当化されるダイナミックな社会的プロセスのことである。信念が知識となるには真実として正当化される必要があるが、その判断は「真・善・美」の価値観による。知識ベースの経営論は、企業が置かれた個別具体の状況の中での実践から出発し、そうした実践の中から知識を創造するプロセスと、知識を創造する能力が形成されるプロセスを説明するもの。

知識の特質は急速に陳腐化するリスクである。このリスクに対して企業が長期的に生存・発展していくには、継続的に知識を創造していく能力が不可欠である。

1. 50年後の社会

日本は経済と社会が成熟した国である。ここまで豊かな国で、経済成長は必要なのだろうか。GDPに注目する「成長至上主義」ではなく「資本と生産が定常状態になれば、-あらゆる種類の精神部下を発展させる余地ができ、生活を向上させる余地ができ、これらが発展し工場する可能性も高い」だろう。日本は今後、生産量の拡大ではなく、生活の質の向上に集中できるのだろうか。

2. 日本的経営の特徴は無くなったのか

日本的経営の三つの柱は下記の通りである。

1)企業と従業員の間の社会契約

2)年功序列による賃金と昇進

3)労働組合=企業内組合という構図

これら表面化された特徴は、確かに昨今の日本において急速に重要性は減少している。しかし日本の雇用制度の根本は基本的に変わっていない。家族や村や隣近所と同じように全員が完全に公正に参加する共同体という考え方が、いまでも基礎になっている。継続性、集団の団結、平等主義を重視する主要な慣行も変わっていない。

3. 必須の課題は研究開発

日本は限られた労働力をさらに高度な製造業とサービス業に投入しなければならないので、進歩はすべて研究開発の成果に左右されることになる。日本の将来にとって、世界クラスの研究開発によって新しい概念と新しい製品を着実に生み出していくことほど重要な点はない。

日本の場合には、新しい知識の吸収と適用、知識の幅広い普及、生涯学習の能力が優れている。一方で、大学院の教育と施設は早急に大規模な支援が必要だ。知的所有権の保護は企業も政府も最優先の課題として重視している。

≪こんな人におすすめ≫

≪併せて読みたい書籍≫

・日本企業のコーポレートファイナンス


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