参謀の思考法 トップに信頼されるプロフェッショナルの条件





















≪著者≫

荒川 詔四

≪問い≫

参謀の役割とは何か

≪概要≫

組織運営などの問題で判断に迷ったり、困難に直面したりしたときに、意見を聞きたくなる、頼りにしたくなる人材を、心の中で「参謀」と位置付けていたのです。

戦略を考えることは難しくありません。その戦略を実行しようとすると、そこには分厚い壁が立ちはだかります。会社は「生身の人間」の集まりであり、現場は、理屈だけでは説明できない無数の要素が複雑に絡み合っています。

理屈だけでは割り切れない現場の“どうしようもない現実”を踏まえた戦略でないと、机上の空論となってしまいます。とはいえ戦略は現在の延長ではなくあるべき未来からの逆算、現状否定の要素が含まれていなければならないのです。

このギャップを埋めるために現場の信頼を得ている参謀が、「理」と「情」を尽くして、現場の理解と納得を得ていく“泥臭い”プロセスが不可欠なのです。

1. 参謀の役割は、社長の先回り

社長が最短の時間で最高の意思決定ができるようにサポートするのが私の役割です。「社長が意思決定するために必要な情報は何か」「社長はどういう観点で意思決定をしているか?」を考え、過不足なく情報を社長に伝達する必要があります。また問題が浮上した際も、自分のストックしている現場の情報の中から、社長の意思決定に役立つもの、人を即座に提供することです。

つまり、社長を最大限サポートするためには、参謀が、意思決定に必要な材料を全て揃えて提示する必要があるということ。リーダーの後ろをくっついているフォロワーでは、参謀役を務めることはできないのです。

2. メッセンジャーボーイにならない

参謀が「自律性」を放棄していいわけではありません。むしろそれを失えば参謀失格です。なぜなら完全な上司などこの世に存在しないためです。上司の不完全性を補うのが参謀の最重要任務だとすれば、参謀は、上司とは独立した思考力・判断力を持つ「自律した存在」でなければならないのは自明でしょう

とはいえ参謀には意思決定権限はありません。あくまで上述した通り意思決定のサポートをするのが参謀の役割。上司の考えていることを先回りして考え続けることで、上司の意思を伝達するメッセンジャーボーイに終始してしまう恐れがあるのです。

3. 参謀の資質

参謀と呼ばれる人たちには「共通点」があります。それは「自分の利益」と「自部署の利益」を離れて思考する力があることです。それなりの実績、知識も必要ですが、「自己利益」を度外視してモノを考えられるかどうかが決定的に重要なのです。自分の個別利益に反するテーマであっても、「全体最適」と照らしあわせて合理的な思考ができなければなりません。

ただし全体最適を図るとは、社内に存在するさまざまな利害を「調整」することではない、ということです。「会社はどうあるべきか」という理想像・未来像を実現するために「部分最適」を超えて創造的に社内のリソースの分配を考えることに他なりません。つまり、参謀にもとめられる根本的な資質は「調整力」ではなく「会社のあるべき姿」を描くビジョンを形成する力であり、そのビジョンを実現するための「想像力」なのです。

≪こんな人におすすめ≫

・参謀、右腕、番頭さん

ここで紹介した論点の他にも、現場で起きている“どうしようもない現実”がどのように本社とギャップを生むかが具体的に書かれています。何度も読み直したい書籍です。

≪併せて読みたい書籍≫


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